ゲームに全力って、だめですか?

通称「ゲムだめ」です。
ゲーム、特に最近気になりだしたゲームデザインについて、
色々語るつもりなんですが、それだけじゃなくて日々の色々を書きそうです、多分。
龍が如く
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    龍が如く



    「ゲームに飽いた人たちへ」
    「リアルの意味はきっと変わる」
    など、なんだか物凄いキャッチコピーを掲げていたためか
    最近のゲームの中ではプレイ前からの期待は一番だったこのゲーム
    ゲームしりとりの合間にプレイしつつ、発売から2月半ほど経ってようやく本日レビューです

    ゲームの内容は、「伝説の極道」と言われる桐生一馬となって
    彼が所属する「東城会」から消えた、100億を追っていくというメインストーリーを軸に
    その合間に街で発生するイベントや戦闘をクリアしつつ
    巨大な歓楽街である「神室町」で自由に遊んでくださいな、というようなもの
    今回はこの作品を、ゲームとエンターテインメントの2点から、考えていきたいと思う


    まずはゲームとして
    正直、発売前の情報の段階では、確かに面白そうだとは思いつつ
    反面「題材を日本の極道にしただけで、
    中身はグランドセフトオート(GTA)と変わらないんじゃないか?」
    という不安があった
    つまり、外見だけを変えただけで、よくよく考えると本質はパクリ
    最近のRPGによく見られる傾向なんじゃないか、ということだ

    実際のゲームシステムは、そもそもGTAというより、ガンパレードマーチやバンピートロットといった
    前者のアクション系の自由度ではなく、RPGかアドベンチャー系の自由度を強調したシステムだったわけだが
    基本的にはなんのことはない、普通のRPGのゲームシステムである

    メインストーリーとしての100億を追いつつ
    合間に発生する戦闘やイベントをクリア
    戦闘が発生すると長いローディング後に戦闘画面になり
    敵を倒して経験値を得て、それを割り振り主人公を強くさせていく

    掻い摘んで書くと、その辺のRPGとほとんど変わらない
    それをアクションとして、格闘ゲームに近い形で昇華させているのは上手いと思うが
    それさえも、やはり他のゲームで成されていることだと思う
    しかし、当然ながらこのゲームは、それだけでは終わらない


    まずは戦闘システム
    一番の特徴は、ヒートアップゲージというものを溜めると繰り出せる
    ヒートアクションというもので、アイテムを持っているなどの条件で発動させることができ
    短いムービーが発生する、まぁ言うなれば必殺技のような攻撃ができること
    必殺技というと発動の条件が大変だと思われそうだが
    そこは「堂島の龍」とか「伝説の極道」として恐れられた桐生一馬である
    道端に落ちているパイロンから、敵から奪ったバットまで
    色々な物を使い、その大技を発動することができる
    この大技を簡単に発生できる、というのが、おそらくこのゲームの強みで
    「誰でも喧嘩の強い男になれる」というウリを正に実行して
    爽快感の強い戦闘システムを形成できている
    こうやって長いローディングという欠点を覆い隠す、には至っていないが
    まぁ仕方ないかと思わせるだけの、戦闘への魅力が作られる

    その魅力にハマり、戦闘に慣れてくる絶妙のタイミングで
    主人公が成長し、新たな技を覚え
    爽快感のある戦闘に飽きてきた頃、戦闘が戦略的なものへと変化する
    この辺りになると、スウェイという回避技は前提で
    敵が銃を使ってくるなんてこともあったりと、戦闘の難易度は上がるわけだが
    既にプレイヤーも強くなっているため、若干難易度が低いかなとは思うものの
    爽快感と戦略性を合わせた戦闘が、体感できる
    この辺りのバランスが、なかなかに絶妙で
    やっぱりセガってすごいよなぁ、なんて思わされたり
    まぁ、この辺りはプレイヤーにもよるとは思うけれど、例え戦闘が苦手でも
    それが邪魔になるということは、ほとんどないと言っていいと思う


    そしてもう一つ、ただのRPGで終わらないところは、リアルさである
    歌舞伎町を基にした架空の街、神室町を舞台にしているわけだが
    コンビニがあり、中で雑誌を立ち読みでき
    牛丼屋や薬局があり、大勢の人が街を歩いていて
    ちょっと裏路地に入ると、キャバクラがあり隠れたバーがあり
    ドンキホーテが存在していたり・・・とまぁ、言い尽くせないほど
    現実の街に近い、架空の街がそこに存在している
    そして凄いのは、その街の中で様々な行動ができるということだろう

    なにせ「現代風RPG」であるマザー2で、自転車に乗って無駄に走り回っていた僕である
    こんな歌舞伎町のような街を用意されて、喜ばないわけがない
    バッティングセンターにも行けて、キャバクラにも行けて、隠しカジノにも行ける
    ここまでやれる街が、ゲームが、楽しくないわけがない

    そしてやはり、このゲームが凄いと思うのは、リアルさをゲームとして昇華できている点だろう
    要は、プレイヤーが望んでいることは「楽しさ」であって、「リアル」ではない
    確かにリアルであることは大切だろうが、ゲームのキャラがトイレに行く必要などないし
    空腹度なんてものを中途半端に用意されても、邪魔で仕方がないのだ
    それをよく分かっていて、街の中に存在する牛丼屋やハンバーガーショップなどは
    行きたくなければ行く必要などない
    ただ、回復のためであったり、経験値のためであったり
    或いはメインのストーリーで一緒に行動する、遥という女の子のためであったり
    要は全てが、「ゲームのためのリアル」で括られているのだ
    それによって、多少ローディングが遅くなっているような気はするが
    それでも「リアルの意味を変える」ということを成功させていると思う


    そして次に、エンターテインメントとして
    「生きることは逃げないこと」
    メインストーリーのテーマとして、プレイヤーに伝えたいメッセージとして
    オープニングのムービーから出てくる言葉である

    メインのストーリーは東城会から消えて100億を追う、という話なのだが
    その一方で、親殺しという汚名を背負うことになってしまった桐生の、覚悟と運命が描かれている
    組の親を殺すということが、どういうことなのかを通して
    極道というものがどんなものか、生きることはどういうことか
    考えさせられるストーリーなのだ

    また、そのストーリーを飾るキャラクターたちも、活き活きしている
    かつての親友で東城会会長を目指す、ライバル錦山
    堂島の仇と桐生を追う、嶋野
    桐生の事件に関わったことで人生を狂わされた刑事、伊達
    それぞれの人物に、それぞれの人生があり
    メインのシナリオを追うことで、それを実感できる
    死んでいるキャラクターなど、一人もいないのではないか
    それほど、一人一人がカッコよく、細かく描かれているのだ

    ネタバレにもなってしまうだろうから
    ストーリーの細かいことは言えないけれども
    あれほどリアルな神室町を歩くのさえ躊躇われるほど
    メインのストーリーが気になって仕方ない
    止めるタイミングを一度見逃すと、そのまま終わるまで見続けてしまうほど、物語に引き込まれてしまった

    ここで考えたのが、発売前に同じようなゲームではないかと思った
    GTAに、果たしてこれができるかということだ

    確かにGTAも、メインとなるシナリオがないわけではない
    3とバイスシティの両方にも、一応ギャングとしてのし上がっていく物語が描かれているが
    これほどまでに、胸に響く物語が描けるか
    魅力的なキャラクターが創れるかというと、おそらくできないはずだ
    GTAが描いているのは、いわばチンピラ、金が目的の人間である
    もちろん、それだからこそ、あの自由度を演出できるのだから、それはそれで良い物だと思う
    しかし、エンターテインメイントの面から見れば、極道を描ききった龍が如くの方が
    その何倍も価値があるような気がする


    ローディングは長いし、ゲームシステムも、やっぱり古いというか当たり前すぎる
    しかしそんなことは忘れさせてくれるほど、響く物語が、ゲームとしてのリアルさがある

    ゲームが飽きられている今、ゲームシステムを変えなければと叫ばれて久しい
    しかし、ゲームシステムやゲームの本質を変えなくても
    面白いゲームは、確かに作れるのだ
    まだ、ゲームには可能性がある
    それを実感させてくれた、素晴らしいゲームだと思う



    89点


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      はじめまして。
      龍が如くもGTAも両方好きな自分としても大いに共感できる
      いいレビューだと思いました。
      これからも更新がんばってください('A`)
      | リアルうんこたれ蔵 | 2006/02/20 7:05 PM |









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