ゲームに全力って、だめですか?

通称「ゲムだめ」です。
ゲーム、特に最近気になりだしたゲームデザインについて、
色々語るつもりなんですが、それだけじゃなくて日々の色々を書きそうです、多分。
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    これがリアリティ、ってやつなのか!?―おやすみプンプン
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      アイアムアヒーローという漫画が大好きなんです。
      という話を、散々このブログとかでもしてたかと、思います。
      で、そのアイアムアヒーローが載ってる雑誌、ということでビックコミックスピリッツという雑誌を、毎週月曜に読むようになりました。
      立ち読み、なんですけどね。

      いやだって、アイアムアヒーローだけ読むのに、流石に雑誌は買えないなぁと。
      一応、クロサギとかは好きなんだけど、買ってまで読むほどではないし、立ち読みの段階では、そもそも本当にアイアムアヒーローしか読んでなかったので。

      で、ある時ラジオを聴いていたら、鉄平(といって伝わるのは東海3県だけだけど)が、この漫画を紹介してたんですよ。
      この鉄平というDJがやってる、日曜13時〜17時の、「ZIP HOT 100」の1コーナーで、ゲームや映画や本を紹介するものがあるんですが、そこで取り上げられていました。
      僕個人として、この鉄平という人が紹介するものに、ゲーム、映画、本、問わずハズレが少ないので、紹介内容は色々あってしっかり聞けなかったけど、とりあえず作品名だけは憶えておこうと「おやすみプンプン」という単語を記憶してました。
      で、これまたある時、ふとビックコミックスピリッツの目次を見ていたら、載っているではないですか、そのおやすみプンプンが!
      当然、その流れでチラ読みします。

      鳥みたいなプンプンと呼ばれている少年の、日常が淡々と描かれているのかな、という印象。
      ただし背景含め、全体的にあまりにリアルな描写なのに、プンプンだけ、完全浮いた落書き調で表現されているという謎の事態。
      なんだ、なんだこの漫画は…シュールにもほどがあるだろ…


      という流れで、おやすみプンプンにハマってゆきました。
      ちなみに、僕が一番最初に雑誌で立ち読んだ、「おやすみプンプン」は現在単行本化されていない、10巻に収録される予定の内容だと思われます。
      つまるところ、現在の最新に近いお話を読んで、どんな漫画だよ!と興味を持って、1巻から読み始めたという感じなんですが、いやいや…なんつーか本当に、これ以上シュールという言葉が似合う漫画はないだろという感じですね…

      1巻から改めて読んで、その鳥の落書きのように描写されるのは、プンプンだけではなく、家族も同様でした。
      お父さんお母さん、作中ではプンプンパパとプンプンママと言われる二人に、プンプンママの弟である雄一おじさんも、その落書き調の鳥っぽい感じで描かれています。
      ただ、強烈に違和感があるのは、その描かれ方だけで、周りの人々の扱いは普通の人と同じです。
      雑誌の隅に書かれている、漫画の簡単な紹介では「プンプンは落書きのように書いてあるけど、普通の男の子」という感じで説明があったので、まぁつまり表現技法ってことなんですよね、これは。

      ただ、単なる表現技法という枠に捕われないというか、そもそも9巻まで出ている現状で、一度もちゃんとした人として描かれたことがないんですよ、プンプンは。
      更に、感情の動きの表現方法も特殊で、嬉しかった時にコマいっぱいにプンプンが沢山描かれたり、ちょっと他の漫画の表現方法とは、明らかに違う描かれ方をしています。
      だからなんというか、凄く、漫画でしかできないことをやっているな、という印象。

      なにせ、小説だとすると、文字で表現するしかできないので、言葉をそのまま受け取るしかできないんですよね。
      もちろん、風景描写とかで心理表現も可能ですが、「○○のように嬉しい」というその言葉は、その言葉の通りに受け取るしかできない。
      色々と想像はできるけど、言葉による範囲で、どうしても引きずられてしまう。
      でも、このおやすみプンプンの表現だと、嬉しいにしても言葉で表現できない差異が色々あって、「こんなふうに嬉しい」っていうその『こんなふうに』を、漫画のコマが表現してくれているんです。
      だからこそ、その『こんなふうに』を、何か別のもので断定するんではなくて、絵のまま、『こんなふうに』のまま、受け取れる、これは漫画でしかできないんじゃないかな、とか思うわけです。
      もちろん、映像メディアでもできないことではないと思うんですが、この漫画を実写化したりアニメ化したとしても、この妙な空気感は、きっと出せないんだろうなぁ、なんて思う次第。
      だからこそ、これは読んでもらうしか分からないんだろうな、という世界観なんですよね。


      一方、ストーリー展開は、表現技法と反してリアリティが重視されています。
      それこそが余計に、表現技法を際立たせているんだと思いますが、簡単に言えば、転校生の田中愛子ちゃんに一目惚れした、プンプンの成長譚、です。
      うん、我ながら凄く面白くなさそうな紹介文だな、という感じですが。

      簡単に言えば成長譚、なのですが、一目惚れした小学生から、現在の大学生に至るまでが描かれており、その合間にはプンプンの家族、プンプンママと、雄一おじさんの人生にも、焦点が当たりました。
      そこで描かれる、人生の悲喜交々。
      いや、悲喜交々なんて言葉で端折れないような、人間関係のドロドロしたところとか、人間の性とか、もう色々と詰め込んで、心の奥底をちょっとずつ抉っていくような感覚が、続いていきます。
      嫌な感じなんだけど、全部抉られたらどうなるのか、先の展開と一緒に、プンプンたちがどうなっていくのか気になって、目が離せないお話です。

      この漫画を、一つのメディアとして括った場合、こんな話がドンドン出てくる登場人物たちの、何処にリアリティがあるんだ、みたいな話になるかもしれないです。
      それぐらいの量の、不幸とか、嫌悪感とかが積み重なってます。
      でも、焦点が当たるのが、プンプンだけでなくて、プンプンに関わる様々な人々だからこそ、1人の人間なんだから、そりゃ色々あるよね、抱えてるものとかあるよね、という感じで、リアリティになっていく。
      1人1人のキャラクター、それぞれに見えていく話が、キャラクター達の魅力になっていくんだと、痛感します。
      まぁ、平成の世の中で、親に勘当されている僕自身が、一番リアリティがないのに、そんな話をするのもナンですがw


      そうそう、特筆したい点はまだありまして、主人公であるプンプンが、鳥の落書き調で描かれていることから、感情移入がかなりし易くもなっているんです。
      まぁ、思春期の葛藤というのは、多分誰しもあることなので、色々なところで共感し易いように作られてはいると思うのですが。
      それでも、そこから更にプンプンの顔が映らないことで、自分を投影できる漫画でもあるのかな、なんて思う次第。


      現在発売されている、9巻のラストで、物語としては大きな節目を迎えた感がありますが…そもそも成長譚とはいえ、このお話はどこまで続くのか、というか最後はどういう終わり?
      などなど、気になることは尽きないです。
      この漫画と、同じく続きが気になりすぎて仕方のない、アイアムアヒーローのために、ビックコミックスピリッツを買うことを決意しました。
      まさかアラサーになって、漫画雑誌を買うことになるとは、とか
      こういう日常を描いた漫画、真剣に追うの初めてで、大分趣向の変化があるなぁ、とか
      そもそも私、そこまで漫画読みじゃないのに、とか思うところは色々あるんですけど、ずっと追いかけてみたい漫画です。
      | うたまん | 漫画 | 06:58 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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